鑑賞日:2024年10月15日/11月22日
鑑賞環境:映画館

この記事でわかること
- 療養中に『踊る大捜査線』の再始動を知ったときの気持ち
- 『室井慎次』前後編の物語と2部作構成への率直な感想
- それでも予告や音楽に胸が躍った理由
🐷 ブッヒー評価
| 敗れざる者 | 生き続ける者 | |
|---|---|---|
| 総合 | 3.0 / 5 | 2.5 / 5 |
| 内容 | 2.5 / 5 | 2.0 / 5 |
| 音楽 | 4.0 / 5 | 4.0 / 5 |
| 構成 | 2.5 / 5 | 2.0 / 5 |
※この記事はネタバレを含みます。
療養中に届いた『踊る大捜査線』再始動の知らせ
2024年、私は体調を崩して療養していた。時間だけはあったので、映画の公開に向けて再放送されていた『踊る大捜査線』のテレビシリーズを観ていた。
その頃に知ったのが、室井慎次を主人公とした新作映画の公開だった。
自分が作品から離れている間も、『踊る大捜査線』はずっとそこにあった。そして、気づけば再び動き出そうとしていた。心身ともにしんどかった時期に、あの世界が帰ってくると知ったことは素直に嬉しかったし、久しぶりに胸が躍った。
公開を楽しみに待つ映画ができたこと自体、当時の自分には意味があった。
予告編が期待の最高潮だった
予告編やオープニングを観ると、やはりワクワクする。『踊る大捜査線』の音楽には、それだけで作品の世界へ引き戻してくれる力があるし、今回も音楽を差し込むタイミングは良かった。
ただ、映画を観終えた感想としては、予告編を観ていたときが期待の最高潮だったというのが率直なところだった。
『敗れざる者』では、室井慎次のもとに日向真奈美の娘がやって来る設定に、どうしても無理を感じた。室井と日向真奈美には、その展開を自然に受け入れられるほどの関わりがあっただろうか。
『THE MOVIE 2』をはじめ、過去作とのつながりを使いながら話は進んでいくものの、物語として必要だから登場したというより、過去作の要素をつなぐために設定を作ったように見えてしまった。
後編を観ても、無理やり感は拭えなかった
『生き続ける者』では、室井さんがルールを破って犯人と接見する展開にも引っかかった。捕まった犯人と室井さんとの関係にも、そこまでする理由を感じられず、前編から抱いていた無理やり感は最後まで拭えなかった。
青島や湾岸署の面々とのつながりが薄かったことは、特に不満ではない。今回は室井慎次の映画なのだから、室井さん自身の物語として成立していれば、それで良かったと思う。
しかし、その肝心のストーリーに納得できなかった。
従来の『踊る大捜査線』の劇場版は、基本的に1本の映画として物語を収めてきた。それに対して今回は前後編の2部作であり、2本分の上映時間を使って、この描き方なのかという物足りなさが残った。
それでも『踊る』の音楽は良かった
内容や構成には厳しい点数を付けた一方で、音楽は前後編ともに4点にした。
懐かしい音楽が流れ、予告やオープニングが始まると、やはり『踊る大捜査線』が帰ってきたという実感が湧く。音楽の使い方も含めて、あの世界に再び触れられたことは嬉しかった。
だからこそ、音楽や予告で膨らんだ期待に、物語の方でも応えてほしかったという気持ちが強い。
再始動は嬉しかった。でも、やるならもっとちゃんと作ってほしかった
2本を観終えて思い出したのは、『スター・ウォーズ』の続編を観たときにも感じた、シリーズが戻ってきてくれた喜びと、「やらなくても良かったかもしれない」という複雑な気持ちだった。
もちろん、『踊る大捜査線』の再始動そのものを否定したいわけではない。療養中に新作の存在を知って胸が躍ったことも、公開を楽しみにしていたことも、自分にとっては本物の感情だった。
ただ、やるならもっとちゃんと作ってほしかった。
以前、「今を生きる」の外伝にも書いたけれど、この映画を観て「つまらなかった」と思えたこと自体、当時の私には回復を感じる出来事でもあった。映画を楽しみに待ち、映画館へ行き、観終わって自分なりの感想を持てた。その意味では、作品の出来とは別に、私の中に残り続ける映画になったと思う。
それでも映画の感想としては、予告や音楽で感じたあのワクワクを、2本の物語でも味わいたかった。


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