今を生きる #4|「なんで今日来たんですか!?」

ブッヒー

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2024年1月22日、新しい会社での仕事が始まった。

前の会社を辞めることを決めてから約2か月の有給消化に入り、その途中、人手不足の職場を残して辞めることへの申し訳なさから年末年始だけは出勤。そして1月21日、7年以上在籍した会社を正式に退職し、その翌日から新しい会社で働き始めた。

不思議と、初日はすごく嬉しかった。

それまで働いていた大きな会社とはまるで違う、ベンチャー企業らしい雰囲気が新鮮で、自分専用のデスクがあることにも胸が躍る。7年以上いた場所を離れ、「ここからまた新しい仕事を始めるんだ」という期待もあった。

自分の席にほこりが溜まっていたり、仕事についての説明が雑だったりと、10月には内定が決まっていた割に受け入れる準備が足りない印象はあったものの、そのときはそれを「違和感」と呼ぶほど気にしていなかった。


この記事でわかること
  • 7年以上働いた会社を離れ、新しい会社での初日に胸が躍ったこと
  • 入社して初めて、聞いていた仕事と実際の仕事内容が大きく違うことを知ったこと
  • それでも転職を成功させようとした矢先、入社2日目の一言に猛烈に傷ついたこと

聞いていた仕事と違った

それよりも驚いたのは、実際に説明された仕事内容だった。

私はこれまでの経験を活かせる仕事だと聞いて転職を決めていたが、入社してから、その業務は外部へ委託しているため、自分が担当するのはその後工程だと説明された。

さらに担当することになったのは、飲食店の商品をインターネットから注文できるサービスの運営業務。利用する側から見れば、ネットで注文すればそのまま店舗へ注文が届くように見えるが、実際には注文が入ると運営側から店舗へ電話で確認し、お客様から人数や注文内容の変更があれば、その都度また店舗へ連絡して調整するというものだった。

聞いていた仕事とは、あまりにも違う。

それでも辞めようとは思わなかった。親にも相談せず7年以上いた会社を辞め、自分なりに転職について調べて決断した以上、「この転職を成功させないと意味がない」という気持ちが強く、聞いていた仕事と違うなら、新しい仕事として勉強して覚えて乗り越えようと考えた。

今思えば、この覚悟が自分をさらに苦しめることになる。

入社2日目の食事会

翌日、会社の人たちとの食事会に誘われた。

正直、早く家に帰りたかったし、食事会でもあまりうまく話せなかった。それでも新しい職場に入ったばかりなのだからと参加したものの、今振り返れば、この頃にはすでに人と話すことすらしんどくなっていたのかもしれない。

前の会社では、自分自身が仕事に追われて余裕がない中でも、新しく入ってきた人には仕事を教えたいと思っていたし、本当はもっと話す時間も作りたかった。ただ、人手も時間も足りず、それすら満足にできないことを申し訳なく感じることもあった。

そんな自分が、新しい会社では人とうまく話せない。

食事会の途中でトイレへ行ったとき、学生アルバイトの女性から突然こう言われた。

「なんで今日来たんですか!?」

猛烈に傷ついた。

もちろん、その人は私がここに来るまでのことなんて知らない。7年以上いた会社で苦情対応や業務改善をしてきたことも、仕事にも会社にも愛着があったのに続けられなくなったことも、苦しんだ末にそこを離れ、新しい場所でもう一度やり直そうとしていたことも知らない。

聞いていた仕事と違っても、勉強して乗り越えようと思っていた。本当は早く帰りたかった食事会にも、新しい職場に馴染もうと参加した。

藁にもすがる思いでたどり着いた転職先。

その入社2日目に言われたのが、

「なんで今日来たんですか!?」

だった。

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